【完】恋のキューピットは山田君!
想いを伝えたい、相手が居る。
現在、2月10日。
私、百千美姫は少し、焦っています。
「市販のモノじゃ……駄目だろうか」
思わずそう呟いた私に、山田君の軽蔑す
るような視線が飛んできた。
そんな山田君に、思わず、ごめんなさい
。嘘です、ジョークです。と謝ってしま
った。
私的には、ジョークなんかじゃ無かった
けど。
「本命のチョコレートといったら、手作
りだろ。な?」
有無を言わせないような表情で、そう問
いかけてくる山田君。
本命=手作りなんて等式、誰が作ったの
さ!と言い返したかったけど、山田君の
目線が冷たくて何も言えず、頷いた。