【完】恋のキューピットは山田君!
──なのに。
「もー、また一段とかっこよくなったん
じゃないの?山田君ったら~」
「いえいえ。お母さんも、相も変わらず
お綺麗ですね」
「やだもう!山田君ったら~」
……ナンデスカ、この状況。
あれから、何を言っても家まで来ると言
い張る山田君に呆れて、仕方ないので山
田君を連れてやって来た私。
だいたい初対面なのに、居候とかできる
わけがないと思っていたのに。
なんでお母さんと山田君は、ほのぼのと
リビングで談笑してるのでしょう。
「ちょっと待ってお母さん!あなた、山
田君と会ったことあるの!?」
私、初対面だったんですが!
だけどお母さんは、そんな私を不思議そ
うに見ると、
「何いってんのよ。あんたも小さいとき
よく遊んだでしょう?先月だって家に来
て、一緒にご飯したじゃないのよ」