【完】恋のキューピットは山田君!
必死で頷きまくる私に、山田君が満足げ
な表情を見せる。
「じゃあ市販なんて言葉、もう二度と言
わないよな?」
「……イエッサー」
なんと天界にもバレンタインはあるらし
く、私は二日前から、山田君に「バレン
タインはどうすんだ」としつこく訊かれ
ていた。
そしてずっと答えを濁していたけど、今
日ついに、こうして逃げられない状況に
陥っているのだ。
だけど、1つ心に決めてあることがある
。
「私、先輩に告白する」
14日のバレンタインで、絶対に。
もうこの気持ちを、このまま押さえ込む
のは無理だって思ったから。
「ふーん、ようやく決心がついたんだ?
じゃあ、バレンタインの作戦を練らない
とな!まずは、何を作るかから決めるか
」