【完】恋のキューピットは山田君!
……変な山田君。
──電車に揺すられる事、数十分。
遊園地に着いた山田君は、「おおぉ!!
」と感嘆の声を上げていた。
「テレビで見た奴、いっぱいあんじゃん
!」
「まあそりゃ、遊園地なんてどこも同じ
ような物だしね」
隣で子供みたいにはしゃぐ山田君を見な
がら、そう苦笑いする。
「とりあえず、入ろうよ」
「おう!」
遊園地に入ると、物珍しそうにキョロキ
ョロとし始めた山田君。
「こういうテーマパーク、天界には無い
の?」
「あったけど……俺は行ったこと、無か
ったからな」
「そうなの?」
「おー、キューピットになるために色々
と勉強させられてたから」
朝から夕方まで、みっちりとな、と苦笑
いする山田君。