【完】恋のキューピットは山田君!
早く遊びたくて、ウズウズしてる。
すると、山田君の大きな手がポン、と頭
の上に乗って、優しく撫でてきたから。
どうしたのかと顔をあげて、思わず息を
止めた。
だって、山田君が、すっごく優しく微笑
んでいるから。……心臓が、不規則に揺
れたんだ。
「な、なに……?」
「……お前も久しぶりなら、お前も目一
杯楽しまなくちゃ、だな」
相変わらず微笑んだまま、そう言う山田
君。
……なにこの空気……むず痒いっ!!
何だか妙に甘ったるい空気に耐えられな
くて、ぐいん、と顔を反らしてしまう。
「い、言われなくれもそのつもりだし!
」
……ああ、可愛くない。
せっかく山田君が、私のことも気にかけ
てくれたのに、こんな返し方、可愛くな
い。