【完】恋のキューピットは山田君!
そう不機嫌そうに顔をしかめる山田君。
「いやいや。それなかったら落っこちて
死んじゃうから」
「は?俺が落ちるとかあり得ねーよ。だ
って俺、飛べるし」
「……え?」
と、飛べるの!?
いや、確かに天使って羽があるイメージ
だけど……!
「ちょ、なにそれ見たい!」
「……やだよ。めんどくせーし。つか、
始まるぞ」
そんな山田君の言葉と共に、ゆっくりと
ジェットコースターが動き出して──。
私は、久しぶりに感じるスリルと爽快感
を、味わった。
「──すっごい楽しかったねー!」
ジェットコースターが終わった後、そう
言うと山田君も頷いてくれた。
「また乗りたいな」
「うんっ!乗ろ乗ろ!山田君が乗りたい
モノ、全部乗ろう!」