【完】恋のキューピットは山田君!
「優しくしてくれてありがとう」
遊園地に行きたいって言い出したのも、
本当は私の為でしょう?
ありがとう。
山田君のおかげで、もう本当の本当に、
先輩の事は吹っ切れた気がする。
「……素直にお礼言うとか、美姫らしく
ねーよ」
そう言ってそっぽを向いた山田君の耳が
、赤くなっていたから。
私は少し、笑ってしまった。
「──じゃあ、最後はベタだけど観覧車
で終わりにしよっか!」
それから、色々なアトラクションを楽し
んでいたら、すっかり日が暮れていて。
もう、閉園時間が迫ってきていた。
そう言うと、山田君が怪訝そうな表情を
浮かべる。