【完】恋のキューピットは山田君!
いやねぇよ。
下手したら俺が彼女みたいにってどうい
う意味だよ。流石に考えすぎだよ!
「だからさ、結局美姫ちんに告白する強
者は今まで居なかったってワケ」
頬杖をついて、苦笑いしながらそう言う
愛璃。
そっか、三橋君は勇者だったんだね。…
…なんかすっごく複雑なんですけど。
「…で、好きな男の子っていうのは?」
「そ、そんなことまで言わなくちゃいけ
ないの!?」
もう今ので十分なんじゃないの!
ていうか好きな人を打ち明けるとか、ハ
ードルいきなり高すぎるから!無理だか
ら!!
「い、言えないよ!」
「……友達なのに、隠すの?」
上目遣いでそう訊いてくる愛璃。
上目遣いはズルいぞ!