【完】恋のキューピットは山田君!
「いや別に、わかる訳じゃないけど、予
想みたいなのは立てられるよ。大川先輩
か、レオン君でしょ」
「!!?」
サラリといってのけた愛璃の言葉に、目
をこれでもかってくらい見開く。
そんな一発で当てられるとは!……しか
も両方正解っちゃ正解だ!!
愛璃に自分の今までの恋を全て把握され
たみたいだ。なんかヤダ。
「な、なんのことだかよく……」
「ねえ、美姫ちんってなんでそんなに嘘
が下手なの?」
心底不思議だ、というようにそう言う愛
璃。
だけど自分でも、この挙動不審っぷりは
ないな、と思う。正解ですって認めてる
ようなもんだ。
「な、なんでそう思ったの……?」
「だって美姫ちんが仲良くしてた男の子
って、それくらいしか見当たらないんだ
もん」
「別に、学校の男子とは限らな……」
「外で出会い見つける時間なんてないで
しょ」