【完】恋のキューピットは山田君!
咄嗟に出てきた言い訳はそれ。でもあな
がち間違ってはない。山田君のメアドは
、持ってる。
すると、意外な事に愛璃は、へぇ、と興
味深そうな声をあげた。
てっきり、それだけかよ、って言われる
と思ってたのに。
「すごいね、レオン君のメアド持ってる
なんて!」
「へ……」
「レオン君、女の子には絶対メアドとか
そういうの教えなかったらしいよ。男の
子にもあんまり教えなかったみたい」
やるじゃん美姫ちん!と肩をバシバシ叩
いてくる愛璃。
そっか、女の子では私だけに……って緩
むな私の頬!!
「もしかしたら、ちょっと脈ありなんじ
ゃない?」
フフっと笑ってそう首を傾げた愛璃に、
そうならいいのにな、と苦笑いした。
だけど生憎、それはなさそう。
だって三橋君とのデート、応援されちゃ
うくらい、山田君は私の事を"そういう
対象"には見てないし。