【完】恋のキューピットは山田君!
私の周りはエスパーばっかりか!!と思
わず突っ込みたくなるほどの衝撃。
ていうか結構勇気だして打ち明けたのに
。
「……だからさ、美姫の頭上に出てるゲ
ージでわかるんだってば」
もう忘れたのかよ、と呆れたようにそう
言う山田君。
「あ、そ、そっか。」
そうだった。山田君には、そういうの筒
抜けなんだった。
今更だけど、プライバシーもくそもない
な、って思う。
山田君はケータイをポケットに入れて、
立ち上がると私を見つめてきた。
「んで、その新しく好きになった奴って
誰?もしかしてこの前美姫にコクってき
たっていう奴?」
どこか気だるげにそう言う山田君に、ふ
るふると首を振った。
違うよ、バーカ。