【完】恋のキューピットは山田君!
「私、本当に山田君の事が──」
「一つ、教えてやる」
私の言葉を遮るようにしてそう言った山
田君。
山田君は私を見ると、ちょっと悲しげに
笑った。
「俺達キューピットは……恋をするのは
、駄目なんだ」
え──。
「厳密に言うと、"人間"との恋はご法度
なんだよ。俺がもし美姫と恋をしたら、
それは重大な禁忌を犯すことになる」
待って。
頭が、追い付かない。
人間との恋はご法度?なにそれ、知らな
い。そんなこと、一言も言ってなかった
じゃん。
「も、もし禁忌を犯したら……?」
「──俺は間違いなく、処刑される」
"処刑"という言葉がやけに胸に突き刺さ
った。
……二度目の恋も、玉砕確定なの?
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