【完】恋のキューピットは山田君!
もしかしたら、なんて甘い期待を、捨て
られないだけ。
「じゃあ、まだ諦めたら駄目ですよ!」
「え……?」
「全く脈ナシじゃないんだったら、諦め
るのは早いです!もっとアタックしてい
った方が良いですよ!」
と、意気込むように言うまゆりさん。
「でも、……」
「恋人が居るとか関係無いです!私も結
構、無謀な恋、してましたから」
これでもかなり悩んだんですよ、と苦笑
いするまゆりさん。
「私、美姫さんにすっごいヤキモチ妬い
てました」
「えぇ!?」
いきなりのカミングアウトに、思わず大
袈裟に驚いてしまう私。
そりゃあびっくりもする。
だって面識も全然無かったのに、妬かれ
てた、なんて。
「だっていっくんとお話するとね、いっ
くんの口からは絶対に美姫さんの事が出
てくるの」