【完】恋のキューピットは山田君!





「まあ、私もまだ死にたくないですし…
…協力しますよ」




すると、山田君が「はぁ!?」と驚いた
声を出す。そしてその声に驚く私。



「なんですかレオン。僕の支援など要ら
ないと?」

「いや、違うけど……いいのか?そんな
事して……」

「いいんですよ、別に。それに……美姫
様の為ですから」



そう言って、フワッと私に向かって微笑
むスイ。



思わずスイを抱き締めに行こうとしたが
、後ろから山田君に抱き寄せられてるた
め、不発に終わった。無念。



「この敷地内の警備は私の力で動かせま
す。私が話を通しておくので、裏門から
出てください」

「おう」

「私が協力出来るのはそこまで。外に出
たら、自分で頑張るんですよ、レオン」

「わかってる。……ありがとな、スイ」



山田君がちょっと笑ってお礼を言うと、
スイは大きく目を見開き、それから不本
意そうな表情でそっぽを向いた。





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