【完】恋のキューピットは山田君!
山田君のその言葉と共に、私と山田君は
一気に上昇して。
「ギャー!!死ぬーっ!」
みるみる内に、建物が豆粒のようになっ
ていくのを見ながら、私は半泣きで山田
君に抱き着いた。
すると山田君も、嬉しそうに笑いながら
私をぎゅっと抱き締める。
「美姫から抱き着いてくれるとか、嬉し
すぎなんだけど。誘ってる?」
「喜ぶな変態!!だってしょうがないで
しょ、こんなの初めてなんだから!」
「怖いの?」
「怖いよ!」
すでに泣きそうだよ!
叫ぶようにそう言えば、山田君がキョト
ンとする。
「美姫、ジェットコースターとか好きみ
たいだったから、平気だと思った」
「ジェットコースターと比較すんな!」
こっちは命綱だって無いし!
「大丈夫だって。天界なら、落っこちて
も死なないし」