【完】恋のキューピットは山田君!
「美姫様……」
その不安げな顔に、微笑んで見せる。
「大丈夫だよ」
すると、その強ばっていた表情が、ふと
緩んだ。
「上手くいったんですね。おめでとうご
ざいます」
丁寧にお辞儀をして、そういってくれた
スイ。
「日本にはいつお帰りになさるのですか
?」
レオンに向かって、そう質問したスイ。
「明日にでも帰ろうと思ってる」
「承知致しました。夕飯が出来上がるま
で、お部屋でお待ちください」
それだけ告げると、スイはどこかに行っ
てしまった。
そっか、もう明日には日本に戻るんだ。
……もう少し、ここに居たかったかも。