【完】恋のキューピットは山田君!





と、さも自分は正しいかのようにそう言
い張った。



もーんって……。言い分が小学生レベル
なんですけど。仮にも私の先輩なんじゃ
ないんですか、アナタ。



「どー?教えてくれる気になった?」



教えるもなにも、まず居ないし。



「……もうほんと、どっか行ってくださ
い」



私はそう言って、もう一度弓を構える。



だけど──。



私が矢を放とうとする度に、「ヘイッ!
」とか「ホッ!」とか「テヤッ!」とか
意味不明な叫びを発するので、当然射て
るわけもなく。



「先輩、いい加減にしないとその顔面を
射ち抜きますよ?」



私はそう言って先輩の顔面をターゲット
に弓を構えたのだけど……。






< 39 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop