【完】恋のキューピットは山田君!
と、さも自分は正しいかのようにそう言
い張った。
もーんって……。言い分が小学生レベル
なんですけど。仮にも私の先輩なんじゃ
ないんですか、アナタ。
「どー?教えてくれる気になった?」
教えるもなにも、まず居ないし。
「……もうほんと、どっか行ってくださ
い」
私はそう言って、もう一度弓を構える。
だけど──。
私が矢を放とうとする度に、「ヘイッ!
」とか「ホッ!」とか「テヤッ!」とか
意味不明な叫びを発するので、当然射て
るわけもなく。
「先輩、いい加減にしないとその顔面を
射ち抜きますよ?」
私はそう言って先輩の顔面をターゲット
に弓を構えたのだけど……。