【完】恋のキューピットは山田君!
とりあえず真ん中辺りを陣取っている三
年生のお姉様方にそう尋ねてみると、お
姉様方がニヤリと笑った。
「あのね百千さん、私達聞きたい事があ
るんだけどぉ」
「は、はぁ……」
上目遣いで私を見て、私の腕に腕を絡ま
せながら猫なで声でそういう先輩。
先輩、なんかすごいフェロモンなんです
けど。フェロモン出す相手、間違ってま
せんかね。
そんな風に考えていた私に、次の瞬間降
ってきたのはとんでもない言葉だった。
「百千さんてやっぱり、大川君と付き合
ってるのぉ?」
大川君と……付き合ってるの?
「はいぃ!?」
なんですと!?
いきなりありもしない事を言われて、す
っとんきょうな声を上げてしまった私。