【完】恋のキューピットは山田君!
すると、フェロモン先輩がクスリと妖艶
に微笑んだ。
「あら~、照れちゃって可愛いのね、百
千さん」
「いやいや、……えっ!?」
まてまてまて。
このお姉さんは一体何を言い出すんだ。
「な、なんでそんな事に……?」
なにをどう間違えたら、私と先輩が付き
合ってるって事になっちゃうんだろう。
……どうみてもカップルには見えないと
思う。
「だっていつも二人で仲良いし……てい
うか美味しすぎるのよその展開!王子と
王子で禁断の恋、なんて……!」
一人でぶつぶつと呟きながらうっとりし
ているフェロモン先輩。
うん、よし。この先輩のあだ名はフェロ
モン先輩で定着させてしまおう。
「いいのよ百千さん!隠さないで、本当
の事を言って!」