【完】恋のキューピットは山田君!





嘘でしょ?とでもいうようにそう反芻す
るフェロモン先輩。



「はい、付き合ってないです」



そう言うと、フェロモン先輩が、ガシッ
と私の両肩を掴んできた。



え、ちょ……え!?



フェロモン先輩の力が思った以上に強く
て、冷や汗が出てくる。……何されるん
だろ、私。



「付き合いなさい!」

「……はい?」



なんだって?


この人、真面目な顔してとんちんかんな
事言い出したんですけど。



「百千さんは大川君と付き合うの!それ
以外の人となんて付き合ったら……」

「つ、付き合ったら……?」

「その相手の男、潰すから」



──ああ、神様。


私には、好きな人を選ぶ権利さえないの
でしょうか──……。





< 48 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop