【完】恋のキューピットは山田君!





イケメンっていうのは先輩みたいなのを
言うんじゃ……先輩が調子乗るから言わ
ないけども。



だいたい……。



「私、髪の毛長いし」



今は部活だからポニーテールだけど、い
つもは髪の毛下ろしてるし。



「いや、髪が長いとかそういうんじゃな
くてさ……。美姫の行動一つ一つにイケ
メンオーラが滲み出てるっつーかさ」



イケメンオーラ?なにそれ。



「ていうか無駄に美人で凛々しい顔立ち
してるから余計に王子様扱いされんだよ
、うん」

「言ってる意味がわからないんですが」



もういいや。先輩と話してても拉致があ
かない。



「私、もう着替えてきます。先輩ももう
、そろそろ終了の時間ですよ」



時計を見ると、6時半ちょっと前。



夏に近付いてきて、大分夕暮れの時間は
延びたけど、それでも少し薄暗い。





< 5 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop