【完】恋のキューピットは山田君!
「こっち来ないで下さい!アホ!バカ!
鈍感!無自覚!デリカシー皆無男!」
出来るだけの先輩に対する不満を並べて
から、私はそこから去った。
最悪!
無自覚であんな行動とらないでほしい。
期待しちゃう自分が居るから。
「……恥ずかしい」
私は火照った頬を冷ますように、手を当
てていた。
「あ、お帰りー」
教室に戻ると、愛璃がニコニコしながら
手を振ってきた。
「なんか顔赤くない?」
「あ、赤くないしっ!」
「? ……そんなムキにならなくても。
ていうか大川先輩ってあんな人だったっ
け?」
いつもはもっと馬鹿っぽいよね?なんて
言いながら首を傾げる愛璃。
馬鹿っぽいって……仮にも先輩なのに。