【完】恋のキューピットは山田君!
でも確かにいつもはもっと馬鹿っぽい。
頭の上にお花咲いてるもん。
「……愛璃、今日やっぱり部活出るね」
「え、出るの?」
「うん。もうなんかウジウジしてた自分
が馬鹿らしくなっちゃったから」
あんな人にいいように振り回されてるな
んて納得出来ないし!
そして、放課後。
「こんにちは」
弓道着に着替えて稽古場に行けば、部員
がピタリと止まって一斉に私を見た。
そんな珍しいものでも見るような目で見
てこなくてもいいのに。
なんて心の中で苦笑いしてると。
「百千いいぃぃぃ!!」
どこからか雄叫びのような声が聞こえて
きて、ドドドド……という地響きと共に
、部長が走ってくるのが見えた。
思わず硬直する私。
え、なに……!?