【完】恋のキューピットは山田君!





冷静冷静……。



どうにか冷静を取り繕い、真顔で先輩を
見ると、先輩がビクッと震えた。



「え!?なんで久しぶりの再会なのに、
俺睨まれてるの!?」

「睨んでません。」



……あれ、意識しすぎていつもよりも低
い声が出てしまった。



「怖っ!!え、俺なんかしたっけ?」



……したといえばしたし、してないとい
えばしてない。



「わかりません!もー、部活しましょ」



私は投げやりにそう言って、的がある方
へと向かった。



駄目だ。

先輩と話してたらいつか墓穴を掘りそう
で怖い。



あれだ。無心になるんだ。





< 75 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop