【完】恋のキューピットは山田君!





あれ……あの人、誰だろう?



愛璃と別れてから、五分くらい歩いた所
で、私はその人の存在に気付いた。



この辺では一度も見かけた覚えのない人
。見たところ、年齢は先輩と同じくらい




私だって地域の人を全員覚えてる訳じゃ
無いけれど、それでもその人を見たこと
がないと断定出来たのは、その容姿から
だった。



人並み外れた容姿、とでもいうのだろう
か。



ふわりと風に靡くその人の髪の毛は、遠
目からでもわかるくらいにサラサラで、
しかも思わず見いってしまう程に綺麗な
金色をしていた。



無造作にセットされた髪の毛は、今風の
高校生って感じ。



それに、そのブロンドの前髪から覗く瞳
は、深い青。それを縁取る長い睫毛。



綺麗な二重瞼に、薄い桃色の唇。背もス
ラリと高く、どこかのモデルなんじゃな
いかと錯覚しそうなほど。



金髪碧眼の美少年なんて、初めて生でみ
た……。





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