【完】恋のキューピットは山田君!
……いや、ね?
何もアクションを起こさなかった自分に
も非はあるよ。わかってるよ、そんなこ
と。
だけど先輩を意識しすぎないようにとす
る余り、部活に集中しすぎてしまって。
……気が付けば、夏休みが終わろうとし
ていたんだ。
三年生の先輩達は二週間くらい前に引退
してしまい、大川先輩はそのまま部長の
座を引き継いだ。
だからか、心なしか先輩も最近は忙しそ
うで……。
いつになく忙しない先輩。気が付けば、
話しかけるタイミングすら見失っていた
。
まあ、元から先輩に自ら話しかけるなん
て行為、したことも無かったからどうせ
無理だっただろうけど。
「……はあぁぁああ…」