【完】恋のキューピットは山田君!
ご安心出来ません!!
先輩、目が据わっちゃってるし、なんか
物騒な単語が聞こえてきたし……。
しかも、色仕掛けで誘惑って……。
「私は女ですよ?」
ちょっと笑いながらそう言うと。
「ああ百千さんっ!ご自分の凛々しさを
理解して居られないのですか!?貴女程
であれば、最早性別など関係ありません
!」
「えっ……」
「愛さえあれば良いのです!ああ、百千
さんがあの女の誘惑に晒されて、禁断の
花園に踏み込んでしまうなんて……!
……でも、そうなる前に、百千さんを私
達のモノにしてしまえば……」
最後の方はボソッっと呟いていたから聞
こえなかったけど、その瞳をきらりと光
らせる先輩を見て、良からぬ事だろうと
察した。
……怖いんですけど。