【完】恋のキューピットは山田君!
「さあ百千さん!早く行ってください!
」
「王子を待たせたら駄目ですよ!」
え、なにこれどういう状況?
「いや、女子部員って呼んでたし……。
皆で行きましょうよ」
「いえいえ!私どもは後から行くので!
」
「お二人の仲を邪魔したりはしません!
むしろそのような反逆者が居たら、直ち
に滅します!」
いや滅さないで下さい。
ていうか邪魔もなにも、そんな深い関係
じゃないのに……。
うちの女子部員は謎だ、と思いつつ、ド
アを開けると、そこにはやっぱり先輩が
立っていて。
私を見つけてニッ、と笑った先輩に、ド
キッとしてしまった自分が恥ずかしい。
「美姫、早く行くぞ!」
「行くってどこに……」
「朝言ったろ。今日はこのあと、夏の部
活お疲れ様会をやるって」
「あー……」