【完】恋のキューピットは山田君!
そう言われて、う、と言葉に詰まる。
「……これでも結構頑張ったんですが」
「……副部長に誘われて引き受けただけ
だろ」
確かにそう言われれば、そうなんだけど
。でもその裏には、「先輩と居たい」っ
ていうなんとも乙女らしい心情があるじ
ゃないか!
ここまで乙女ワールド全開なんだよ!?
これって結構すごいと思うんだけど!
といってもきっと、山田君からは冷たい
視線しか返ってこないんだろうけど。
「仕方ねーな。俺が手伝ってやるよ」
そう言った山田君の笑顔にどうしようも
ない不安を感じたのは、間違ってなかっ
たと。
気付くのにそんなに時間はいらないとい
うことを、私はまだ知らない……。