昼下がりの科学準備室で
諦めるつもり、だったのに・・・
もう手遅れだ。
既に私の心は、先生で埋め尽くされている。
先生が、
好き。
もう一度、無防備な寝顔に視線を落とす。
先生が眠っているときなら、いくらでも、こうやって顔を見ることができるというのに。
でも、先生が起きてしまえば、こうもまじまじと見ていられない。
だから私は、今、この瞬間を頭に刻み込むように、瞬きも忘れて、先生をじっと見つめていた。
長いまつげ、すっと通ったきれいな鼻、薄く形の良い唇。
・・・・先生、
このままだと私、
先生に、キスしてしまいます。
だから早く、目を開けてください。
早く、
早く、
私を、止めてください。