My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ

息をするのも忘れて、じっとその女性を見つめる

あまりにも美しい、その姿に言葉が出ない



そんな俺を、何も言わずにじっと見つめ返す彼女

しかし、その表情はどの感情も読み取る事ができず

ただただ、何も言わずに俺の姿を目に映していた



その姿はまるで感情をどこかに落としてしまったかの様な印象をも受ける





静寂の中に、俺の花を踏みしめる音が再び落ちる


無意識に足を前に出していた

もっと彼女の近くに行きたくて

もっと彼女の姿を見たくて



まるで、吸い寄せられる様に――




それでも、そんな俺の姿を見た彼女はその瞳を微かに歪めた

その表情が再び、俺の足を地面に縫い付ける


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