My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ
「君は笑っている方がいい」
もう一度彼女を見つめて、そう言う
届いてほしいと、願って
そんな俺をじっと見つめる彼女
それでも、再びふっと瞳を下げてしまう
愁いを帯びたその姿が、儚げに映る
「変わった男だな・・・お前は」
零れた言葉は変わらず儚く、か細いが
どこか温かさが滲む
思わず彼女に手を伸ばそうとした時
ゆっくりと瞳を上げたソフィア
美しいターコイズの瞳が、真っ直ぐ俺を射ぬく
「だからだろうか―――信じてみたくなる」
そして、その美しい瞳を優しく細めて
そう言った