My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ
「この花は、ここにしか咲かない花なのだ」
そう言って、光り輝く花畑にゆっくりと腰を下ろしたソフィア
そして、風に揺れながら柔らかい光を放つ花にそっと手を添える
その指先には、俺があの日拾った白い花が咲いている
淡い、青の光を放って
「不思議な花でな。満月の夜にだけ、こうやって光を放つのだ」
「――あぁ。初めて見た」
こんな美しい花も
この景色も
「王家の庭にだけ咲く、光の花だ」
光の花。
王家の元だけで咲く花
俺をここに導いてくれた、花