My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ
「お目覚めですか?」
それと同時に降ってくる、澄んだ声
聞いた事のない、声
重たい頭を横にずらすと、柔らかく微笑む女性が隣に立っていた
羽の様に真っ白な衣を身に着け
ブラウンの髪を柔らかく束ねた女性
その後ろから眩しい程の光が差し込み
俺の瞳を強く刺激する
「――ここ・・・は?」
「ご安心下さい――これを」
一度強く瞳を閉じて、もう一度開けた時には
女性は俺に水を差し出していた