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1日目
第1話〜1日目〜
「理央ぉー!?」
私は如月咲来(きさらぎさくら)中学1年生。今は夏。チョー暑い!
「何だよ?」
この、無愛想なヤツは藤沢理央(ふじさわりお)小5で知り合って、今も同じクラス。
始めに言っとくけど、彼氏とかじゃあナイからねっ!
「あのね。今年もカノちゃん達と、夏パ(夏休みパーティー)するんだけど。来るでしょ?」
カノちゃんってうのは、私の親友。本名宮本花音(みやもとかのん)
「光もくんの?」
光っていうのは、三村光(みむらひかる)私たちの友達。理央の親友。
「んー。一応、呼ぶ予定。」
「なら、行く。日時とか、詳細は後で教えてくれ。」
「・・・うん。(詳細って、かわいくない言い方。)」
「俺から、光に伝えておくよ。」
「了解。」
小学5年生に、たまたま同じクラス。同じ班になった私たち4人。
夏休みパーティーは、もはや毎年恒例なのだ。
あっ。
「カノちゃん!」
「理央くん、どうだった??」
「いつもと同じ。光が来るならだって。」
「今年は誰の家でやる?」
そういえば、決めてなかったな~。昨年はカノちゃんの家で、一昨年は光の家だったから・・・。
「咲来の家でよくねえ?」
「わ!」「きゃ!」
いつの間のか、光がいた。
「なんだ、光かよ。」
「なんだ、とはなんだ!?・・・。そうそう、オレ行くから。夏パ。」
「まあ、まあ。サクちゃん。私、光くんの意見に賛成!」
「じゃあ、アタシの家に決定。日時は、夏休み初日の8月2日に9時に神社集合で。」
「おっけ!今日から、1週間後な。」
「いいよ。」
よし、あとは、アタシが理央に伝えれば・・・。
「あの、私。理央くんに、伝えとくね!」
えっ!?
「なあ、花音。花音と理央って、クラス離れてんじゃン。咲来が伝えればいいと思うぜ?」
「あたし、理央に教えてって言われてるし・・・。」
「・・・。うん。そっか。そうだよね。じゃあサクちゃん。よろしく!」
(このとき。どうしてアタシは異変に気づけなかったんだろう・・・。このときから、気づいていれば未来は、かわったんじゃないかな・・・。)