ブラッドサースティ・キラー
「なんだァ?ガキかァ?」

「兄ちゃんよォ、おじちゃんたちの邪魔をすると、痛い目に遭うぞ?」

「なんっ――」


 話している途中で、僕の視界はぐるんと回った。

 後頭部がジンジンと痛みだして、後ろから殴られたからだと知る。


「ほーら、言わんこっちゃねェか」

「それともなんだ?ガキも混ざりたいのか?」

「え……?」

「それなら早く言えよなァ!パーティーの始まりだぜェ!」

「え?えっ?」


 混ざりたいだなんて、1ミリ足りとも思っちゃいない。

 それなのになぜかそんな雰囲気になっていて、男共は嬉しそうに唸った。

 僕は女の人を助けたいのに、後頭部を殴られた痛みが、それら行動の邪魔をする。

 動けない。

 後頭部を押さえて、痛みに苦しみもがくことしか出来ない。

 後頭部を触った瞬間、生暖かいぬるりとした液体に触れた。
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