ブラッドサースティ・キラー
 明日の朝には家に帰る。

 うとうととしだしてきて、僕はそのまま眠りについた。

 ――はたして、どれくらいの時間を眠っていただろう。

 病院中に響き渡るくらいの大きな悲鳴が聞こえ、僕は飛び起きた。

 瞬時に殺人鬼なる人物の言っていたことが頭をよぎって、嫌な汗が吹き出す。

 まさか。まさか、そんな。

 殺人が起こったんじゃなくて、何か、何か別のことで悲鳴をあげたんだよ、ね……?

 ばくばくと心臓が飛び跳ねる中、僕のいる部屋の前の廊下を、医師たちが駆け抜ける。


「何があったんです?」

「桜井さん!それが、人が……!」

「人が……?」

「殺され……うぅ」


 ――っ!!!

 殺され、た?

 まさか、やっぱり、殺人鬼なる人物がやったことなのかっ?!
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