ブラッドサースティ・キラー
興味だろうか。それとも、ただの怖いもの見たさだろうか。
僕はそっとベッドからおり、病室を抜け出して医師たちに気が付かれないように後を追った。
廊下の壁の角から顔を出し、病室の様子を伺う。
廊下に数人のナースが立っており、みんなが手で口をおさえ、目の前の“非現実”に目を見開いている。
病室の中に“それ”はあるようなのだけれど、廊下の壁の角から顔を覗かせている僕には詳しい状況は分からない。
「警察を呼ぶんだ」
赤い縁の眼鏡をかけた男性がナースの1人に指示をすると、ナースは頷き、こちらへと走ってきた。
僕は素早く近くのトイレに身を隠し、ナースが走り去るのを待った。
……もう、分かっていた。
殺人事件が起きたのだと。
僕はそっとベッドからおり、病室を抜け出して医師たちに気が付かれないように後を追った。
廊下の壁の角から顔を出し、病室の様子を伺う。
廊下に数人のナースが立っており、みんなが手で口をおさえ、目の前の“非現実”に目を見開いている。
病室の中に“それ”はあるようなのだけれど、廊下の壁の角から顔を覗かせている僕には詳しい状況は分からない。
「警察を呼ぶんだ」
赤い縁の眼鏡をかけた男性がナースの1人に指示をすると、ナースは頷き、こちらへと走ってきた。
僕は素早く近くのトイレに身を隠し、ナースが走り去るのを待った。
……もう、分かっていた。
殺人事件が起きたのだと。