ブラッドサースティ・キラー
 そして、いつの間にか夢の中へと堕ちていた……。


「つき……さつき……皐月!」


 母さんの呼ぶ声がする。

 晩御飯の支度が出来たため、呼んでいるのだろうか。

 でも、眠気が……。

 まだ……もう少しだけ……この心地よさに浸っていたい……眠って……いたい……。

 浮かんだ意識は、再び夢の中へと堕ちていった。


●●●


 どれくらい、眠っていたのだろう。

 不意に、僕は目を覚ました。

 日はすっかりと沈み込んでいて、辺りは暗闇に包まれていた。

 のそのそとベッドの上から起き上がり、立ち上がる。

 時計に目をやると、20時を少しまわっているところだった。

 僕は4時間近く眠っていたことになるのか。

 晩御飯の支度、もう出来てるよね。食べに行かなくちゃ……。
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