ブラッドサースティ・キラー
 部屋から出て、廊下を歩いて階段を降りる。

 突き当たりのリビングへと続く扉を見て、僕は違和感を感じた。

 あれ……?暗い……?リビングの明かりが……ついていない……?

 扉についている窓の向こうは、真っ黒だった。

 それはリビングに明かりがついていないことを指し示している。

 おかしいな。

 20時頃だったら、まだ母さんも父さんもはリビングにいるはずなのに……。

 自室に戻ったのだろうか?

 妙な胸騒ぎがしたものの、僕はそれを胸の内側へと押し込んで、リビングへと続く扉を開けた。


「……っ!」


 夢を、見ているものだと思った。

 これはまだ夢の中の光景で、僕はその夢を見ているものだと思った。
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