ブラッドサースティ・キラー
「うわあぁぁぁあっ!」


 だれが。

 だれが、だれが、だれが、だれが、だれが。

 だれが……こんなことを?!

 ふと頭を過ぎったのは、殺人鬼のことだった。

 仮に、これも殺人鬼の仕業なのだとして、殺人鬼は僕の後をつけてきたということなのだろうか。

 なんで。なんで!どうして!

 どうして母さんがこんな目に遭わなきゃいけないんだっ!!!

 救急車……警察……いや、父さんと美月姉さんは?!


「父さん!美月姉さん!」


 ……返事はない。

 ……母さん、待っていて。父さんと美月姉さん、捜して呼んでくるから。

 痛いよね。痛いよね。ごめんね。痛いよね。ごめんね。少しだけ、そのままで、待っていてね。

 僕は震える足にムチをいれ、廊下を歩いて2人を捜した。
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