ブラッドサースティ・キラー
 幼い頃から仲の良かった俺と涼紀。

 同じ性癖をもっている俺と涼紀。

 幼い頃から“殺し”だけを見て、“殺し”だけを考えてきた俺達の殺人としての腕は、誰よりも優れていて。

 いつの間にか、世間からは“殺人鬼”と呼ばれ、恐れられていた。


「また放置するのか?この遺体共」


 涼紀が、自らの眼鏡越しに冷たくなったそれらを見下ろす。

 俺は愛用のナイフをゆらゆらと揺らしながら、首を3度、回した。


「ああ。人がコレを見た時の反応、見ていておもしろいからな」

「悪趣味だな。でも、安心した。やっぱりいつものお前の方が絡みやすい」

「そいつァ、どーも」


 証拠だけは残さねェとしねェとな。

 まっ、頭のイイ涼紀のことだから、任せておいてミスはないと思うがな。
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