キスから始まるセカンドラブ
縋り付くような潤む瞳と声。そっか。俺が悪いんだ。一番大切なことをまだ伝えてない。


そっと立ち上がり奈々の隣に腰を下ろす。また震えてる身体。力強く温めるように包み込んだ。



「奈々、俺・・・お前が好きなんだ」


「洸汰さん?」


少し身体を離すと奈々が驚いたような瞳で俺を見つめている。


「俺、奈々が好きだからそばに居たかった。一緒に暮らしたかった。守りたいって思ったんだ。奈々に初めて会ったときに決めた。俺が奈々を大切にしたいって」



「嘘・・・洸汰さんが私を?」



「そう。俺は奈々が好き。だからさ、彼女が羨ましいって言ってくれたとき、奈々を本当の彼女にしたかった。でも、それには兄貴と話さなきゃいけない。結局、奈々に漬け込んで無理やり同棲してそれでもそれを手放したくないなんてバカなこと思ってた」
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