キスから始まるセカンドラブ
「やっぱり奈々の髪、触り心地いいな」



美容師さん以外に髪を乾かしてもらうなんて初めてで、すごく気持ちよくて心地よかった。


洸汰さんが長い私の髪をゆっくりと乾かしてくれて、なんだかウトウトしてくる。彼氏でもないのに、彼氏みたいで私の心はすっかり無防備になっていた。



「奈々?寝ちまったのか?ったくしょうがねえな」



なんとなく覚えてる。そうやってぶっきら棒に言った洸汰さんの言葉もフワフワと雲の上に浮いてるような感覚も、下ろされた場所が弾むようなトランポリンのような場所だったことも。



そして、私は知ってしまったんだ。抱きしめられて眠る心地よさに。
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