天才博士の恋愛理論
この時期は、日が昇るのが早いとは言っても5時ぐらいでしょ?
今の時間は―――、7時だから、まだ2時間も寝てないかもしれないってこと!?
「寝て寝て! 仕事はすべて終わったの?」
「う~ん…。レポートのチェックは済ませたけど、論文はまだ少し残ってる―――…」
「じゃあ、お昼になったら起こすから、それまでは寝てて。でないと、棗くん倒れちゃう!」
ただでさえ、研究やらなんやらで土日なんてあってないようなもの。
今日みたいに、土日に家にいることのほうが珍しいぐらいなんだから。
今日ぐらいはゆっくりと体を休ませてあげないと。
そう思って、棗くんの体を自分の上から退けようとするのだけど―――…
「な、棗くん?」
なぜか、棗くんは私の上から退こうとしない。
「眠いのは眠いんだけど………」
「うん。だから、寝て。だって、まだ論文が残ってるんでしょ? 今日の夜もこんな風に寝れないかもしれないんだから、寝れる時に寝ておかないと」
「うん……、瑞穂の言う通りなんだけど………」
???