チャット恋愛注意報!!(旧)
「友達の家に泊まるとか言っちゃえば平気じゃない?」
「と、友達なんて居ないもんっ……」
……って、サラッと言っちゃったけど、自分で言っててヘコむ……。
私、リアルの友達なんて全然居ない……。
親もそれに気付いてると思うから、『友達の家に』なんて言えるわけがない。
「『最近出来た友達』って言えばいいよ。 むしろ、親は安心するだろ」
「……え?」
YUKIが、私の髪をそっと撫でた。
「家に引きこもってばかり居る娘が積極的に外へ出るようになったんだから、普通は安心する」
「……でも、いきなり泊まるなんて……」
「サクラの親はサクラを信用してる。 だから大丈夫」
……その『大丈夫』という自信はどこから出るんだ……。
そりゃあ、親は私のことを信じてくれてるとは思うけど……でも、『泊まり』っていうのは、どうなんだろうか。
しかも、男の子の家だし……。
「とりあえず、親にメールしてみたら?」
「……うん……」
……ということで、お母さんにメールをしてみる。
【友達の家に泊まることになったんだけどいいかな?】という、シンプルなもの。
男の子の家、というのは当然内緒だ。
……それに対する返事は、5分後に返ってきた。