チャット恋愛注意報!!(旧)


……そっか。

よかった……フジヤマの言葉が原因じゃ、なかったんだ。

フジヤマはずっと気にしてたけれど、でも、気にすることなんてなかったんだ。

ユキさんは、ちゃんと『チャットだから』ってわかっていたんだ。




「……じゃあ、どうしてユキさんはチャットを辞めちゃったの?」




そう聞いた私に、YUKIは小さな笑みを浮かべた。




「今回と同じでね、入院が長引いたんだ。
本当は数日でチャットに戻る予定だったんだけど、以前と同じようにネットが出来るようになったのは10月頃。
でもチャット内での知り合いはほとんど居なくなってて……フジヤマは前と同じように『高校生ルーム8』に居たけど、知らない子と楽しそうにしてた。
だからユキ姉は、『もう戻れないな』って思ったらしい」

「……フジヤマは、ユキさんを待っていたのに……」

「俺もそう言ったんだ。『フジヤマはユキ姉を待ってるよ』って。『会いたいなら会えばいいじゃないか』って。
でもユキ姉は、もうチャットには戻らなかった」




……お互いの連絡先とか、体のこととか……何も知らないから、すれ違ってしまったんだ。

もしもフジヤマがユキさんの体のことを知っていたら……。

連絡先を交換して、色々と話すことが出来ていたら……。


そんな思いで、胸が締め付けられる。






「YUKI」




ユージが、YUKIを真っ直ぐに見る。




「もしかしてユキさんは、危ない状態なの?」


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