チャット恋愛注意報!!(旧)
「オッサンたちの面倒は俺が見とくから、2階でどうぞご自由に」
「……っ……」
「まぁ、キスくらいで止めておくのが無難だけどね。 オッサンたちが乱入したら困るだろう?」
YUKIってば、なんでそんなことを平然と言っちゃうんですかっ!!
うぅ、顔がまた、さっきみたいに赤くなる……。
チラリとユージの方を見ると、ユージはどこか困った顔で私を見ていた。
心なしか、頬が赤い気がする……。
「10分くらい、二人で話してきたらどう?」
優しい顔でYUKIは言うけれど、『じゃあそうします』って、言えるわけがないよ……。
YUKIに促されて二人きりになるって、つまりそれは、キスとか……しちゃうってバレてるようなものだし……。
うぅ……どうすればいいんだー……。
「サクラ」
「は、はいっ……!!」
心臓がドキドキする中で、ユージと見つめ合う。
「……上で、少し話そっか?」
「あ、あのっ……はいっ……!!」
……うわっ、『はい』って言っちゃった……!!
頭を掻きながら歩き出すユージ。
フジヤマとユキさんは熟睡していて、YUKIは……、
……YUKIは、メガネをクイッと直しながら笑った。
企みが成功した。と言ってるようなイヤラシイ笑顔。 まぁ、YUKIからすれば成功なんだろうけど……。
「部屋の鍵、ちゃんと閉めるようにね? そうすれば誰も邪魔はしないから」
耳元で放たれたYUKIの言葉を聞きながら、私の顔は更に赤くなっていくけれど。
それを止める方法なんてなくて、先に階段を上っていったユージのあとを追い、私も急いで階段を上るだけだった。