チャット恋愛注意報!!(旧)
照れたように笑うユージと、多分真っ赤になってるだろう私。
……キスしちゃった。
凄く軽いものだったけど、唇の感触が残ってる……。
ボーッとする私の頭を、よしよしと撫でるユージ。
その顔は、やっぱり優しく笑っていた。
放心状態だった私を現実に引き戻したのは、強烈なノックの音。
ドンドンドンドンッ
「覗きに来ましたー。 みんな大好きフジヤマさんでーす」
……フジヤマ……毛だらけのオッサンめ。
「「……空気読みなよフジヤマ」」
と、私とユージの言葉が見事に重なった瞬間だった。
……その後、何事もなかったかのようにドアを開き、フジヤマを見つめる。
「うるさいよ、沢口さん」
「チューした? ベッドでイチャイチャしてた? いやー、邪魔して悪いねー」
……悪いと思ってるのなら、1階でおとなしくしててください。
そんな顔でフジヤマを見つめるけれど、フジヤマは相変わらずの笑顔。
ユージは苦笑しながら髪をかき上げ、私は深い深いため息。
「ユージ、下行って何か飲も」
「だね。 下行ってみんなでワイワイやろう」
「おいコラお前ら、無視かよっ」
ニコニコしながら階段を下りる私とユージ。
フジヤマはつまらなそうに何かブツブツ言いながらついてきた。
リビングに行くとユキさんも起きていて、YUKIと並んで座ってテレビを見ていた。
『まるでカップルみたいだね』とユージが言うと、『お前ら実はデキてたのかっ!?』と何故か興奮するフジヤマ。
いやいや、あなたの奥さんと義理の弟でしょうに。
なんで目をキラキラさせてるんですか……。
とまぁそんなこんなで。 私たち5人はお茶を飲みながら会話を楽しみ、お昼ご飯も簡単に済ませた。
そして午後2時。
電車の都合のため、フジヤマたちは帰宅の準備に取り掛かっていた。