チャット恋愛注意報!!(旧)
『駅まで送る』と言ったんだけど、『大丈夫だよ』とフジヤマに止められ、『ユージとの時間を楽しみなさいっ』とユキさんに言われた。
そしてYUKIには『ゴム買ってこようか?』なんて、また耳元で言われて。
……しかもそれ、今度はユージにも聞かれてたみたいで……目が合った瞬間、私たちはそれぞれに顔を赤くした。
YUKIはそれを見てくつくつと笑ってるし、フジヤマは『報告よろしくなっ』とニヤニヤして、ユキさんは『性悪な弟とオッサンでゴメン!!』と平謝り。
そんな何とも言えない微妙な空気の中で、私とユージは苦笑いするばかりだった。
玄関で靴を履き、最初に外に出ていたフジヤマのそばに寄る。
「遠いところをわざわざ来てもらったのに、何もお返し出来なくてごめんね」
「いいよいいよ、勝手に突撃してきたのは俺らだし。 サクラのベッドに触れただけで大満足っ!!」
「……フジヤマって、ほんと馬鹿だよねぇ……。 でも、ありがとね」
「おうよ。 俺はなんもしてねーけどなっ」
ニカッと笑ったフジヤマが私の頭を撫で回し、そのあとに『明日、しっかりな』と肩を叩いた。
「学校でなんかあったら、いつでも言えよ? 俺はいつだってサクラの味方だからさ」
「……うん、ありがとう」
「じゃあな」
ひらひらと手を振るフジヤマに私も手を振り返し、微笑んだ。
そのあとに、ユキさんが外に出てきた。